今回は武術の武器術と徒手術について書こうかな !
まずね、一般的に武器(兵器)は手の延長って言われるけど。
さらに進めて考えると腕は体の延長、 体は足の延長ってなる!
足と体と手の協調が徒手術の使い方ってことになって、そのまま武器術の使い方ってことになる。
つまり武器術も 徒手術も基本的には同じ技術なんだよね!!
てか、大体の東洋の武術は 武器の方が先なんだよね。
まず武器術があって 同じ身体の使い方で徒手術を行う形態が出来たんさ。
本当に必要に応じて武術が発達してきたとすれば、そう考えたほうが自然だよね!
今、 タイチークラブでは武器の練習っていうのはしてなくて徒手での形稽古と身体操作の稽古をしてるんだけど、それはその練習が武器術の練習にもなっているから。
もちろん剣や棍の套路には、それ用の細かいテクニックは含まれてるだろうし、例えばヌンチャクとかサイとか専用の技術を習得する必要のあるものはあるけど、身体操作を習得した状態がベースになるのはどれも同じ。
逆を言えば、身体操作さえ習得してしまえば、自分の工夫と少しの練習で武器術もある程度使えるということになる。
さらに専門にやりたい武器術を稽古しても良いしね!
結局、徒手術を稽古しようが武器術お稽古しようが、まず習得しなければならない基礎は一緒ってこと!
まあ武器をやりたいっていう生徒さんもいると思うけど、 教える効率の問題でタイチークラブではいくつかの拳種の徒手の稽古で基礎を習得してもらっている。
タイチークラブでは武術としても護身術としても、いろんな技を教えているけど 、この汎用性の高いところが現代だからこそとても有効だと思っている。
例えば日本で剣なんか持って歩けないでしょ。
持ってるだけで捕まるし 身を守るためでもそれを使えば罪になる。
まあそれは飛躍しすぎだけど 。
知ってもらいたいのは武術の考え方と身体の使い方を 身につけてさえいれば、その辺に置いてある椅子でさえ刃物に対して決して破れない盾になる。
押し込んで相手を崩す武器になる。
手に持ったカバンでも傘でも足と体を連動させれば有効な武器になる。
もちろん基礎習得の後、対人練習や位置取り、力の流れを感じる練習は必要だけどね。
本来、武術は格闘技みたいにある条件の上で戦うことに特化したものではないし、使う武器や状況、フィールドを決めるものではない。
そもそも戦うためだけのものではないしね!
どっちかって言うと負けない技術。
流派や系統によって、守りに特化したり、先制攻撃に特化したり、騙しや不意打ちを使ったり戦略は違うけど(笑)
格闘技と比べる人も多いと思うけど、戦う必要があって勝てれば戦うのが武術。
逃げるもOKだし、勝てなければ勝てる状況にして戦う!
稽古はね、ちゃんと体系立って深い技術と原理原則があるよ。
1対1、1対多数、対武器の想定をして技術を磨かなきゃならない。
それはそれは大変なんだけど(笑)
だけど本質の部分以外は形がないのも 武術!
本質の技術さえ変わらなければ(基礎を身に付ければ) 他流派の技を参考にしても良いし、 自分で技を工夫しても良い!
大事なのは本質が変わってないかと有効かどうか!
それに 形がないって事は、当然環境や状況で武器や戦術も変えていく必要がある。
例えばね、自分がもし転勤なりでアメリカの危険な地域へ住む場合、武術を修行する者として現地の情報を集め、ライセンスを取って銃を買い射撃の練習をする。
武術なんて使わないよ!
撃たれて死ぬもの(笑)
しっかり稽古して対武器も想定して稽古して、実際は一番リスクの無いものを選択する。
矛盾しているようだけど、緻密な精度で型通りに意識しないで動けるよう反復稽古をして、形や決めつけにとらわれず自由に動くのと両方合わさって初めて武術として成立すると思う!!
稽古はするけど、それにとらわれないで最も有効な手段を選択する!!
特に現代では、情報収集やリスク管理に始まって、護身グッズ、防犯グッズから法律の知識まで徒手空拳の技より有効な方法はたくさんある!
それは流石に違うだろって声が聞こえてくるようだけど(笑)
生活が武術だからね!際限はないよ!
でも、繰り返し言うけど型通りの伝統的な稽古と自由自在で柔軟な考え方と両方必要。
裏と表。
陰と陽。
まとめると、徒手の動き方を突き詰めていくと武器の使い方に通じる。
本来、武術は臨機応変なものだから、同じ身体の使い方で色んなものを武器として使えるようになる。
でも実用では稽古した技にとらわれず柔軟に考え動く必要がある。
核となる厳格な動きや技を習得して、それにとらわれない柔軟な考えを身につけると(昔は固執したら負けて死んだからね)生活していくのにとても役に立つようになる。
うちの生徒さんもしっかりした、武術の実力と汎用性を身に着けていって欲しいと思う今日このごろです(笑)
では!