この前、K師範と話してて「太極拳って何で構えらしい構えが無いのかね」って話が出たんさ。
確かに、昔から不思議に思ってた。
強いて言えば、一番最初の起勢に入る前が構えになるんだけど、手を下に下ろしてるしね。構えらしくない。
例えば、うちで他に練習してる八卦掌や形意拳も構えはある!
ここからは100%想像ね笑
主に使われていたシュチュエーションが、違ったのではないかと?
別に研究者じゃ無いので、自分が武術をやってきた肌感覚というか、、、。
まあ予想だね。
武術が武器術(兵器)から来ているのは常識だよね。
例えば形意拳は槍術が元になったのは有名だし、八卦掌なんかそのまま両手に刀を持てば双刀術になる。
で、武器は何処で使う?
戦場だよね。
戦場では戦う前提でそこに立つ訳だから当然身を守る為に構えが必要。
では太極拳は?
まあ当然他の武術と影響を受け合っているので、身体の使い方は似たものも多いし武器も使える体系ではある。
太極剣とか有名だしね。
でも、日本でもそうだったけど刀や剣は2次的な武器で戦場のメインは弓と槍、矛なんかの長物。
青龍刀は兎も角、細身の剣なんかは兵器と言うより護身武器だったのでは?
太極拳の套路から見ても戦場で使う様な長い武器よりも剣、短剣や暗器なんかの武器の方がしっくりくる。
構えはあるけど八卦掌もそうなんだけどね。
でも、八卦掌は長い武器も有るし、昔重たい半月刀みたいな武器の套路も見た事有るから、長重武器から暗器までオールラウンダーな気がする。
勝手に思うに、太極拳は小さな戦闘や個人の争いに特化して発展したのでは?と思う。
普段の護身や争いなんかでは、自然体で技が出せた方が有利なんだよね。
襲われた時も構える暇があったら攻撃したりかわしたりする必要があるし。
剣術と抜刀術みたいな物で、日本では両方修業する流派が多いけどそれぞれ使い所が全然違う。
抜刀術が得意な武将も戦場では刀を抜いて戦っただろうし、そもそも多くは槍を使っただろう。
だけど、いつ闘いが始まるか判らない日常の小競り合いや争いで抜刀術ほど怖いものは無かったはず。
取り決めも何もない日常の争いでは先に攻撃を当てた方が絶対有利だから。
攻撃側は刀を抜いて構えれば、先に攻撃するチャンスを自分で放棄する事になる。
言いたい事わかるかな。
太極拳は他の武術のと一緒で、武器で戦うポテンシャルもノウハウも有るのは確かだけど、套路は素手又は暗器で戦うのに特化した物じゃないか?
戦場以外では。又は開始の合図を誰もしてくれない状況では、素手又は素手に見える状態は最高の武器になるから。
自分の勝手な意見では、皆んな基礎は同じだけれど太極拳は日常で、八卦掌は中間、形意拳は戦場で使いやすい様に技が多く構成されている気がする。
どの武術も使い手次第。
同じ技でも何通りも使い方がある。
基礎をしっかり身に付けて自分が必要な部分を伸ばしスタイルを作り上げるのが大事だと思う。
では。